あまてらす 8.地球の存在

地球の存在

 

太陽の燃料はおよそ100億年分で、今までに46億年たっている。あと50億年余りで燃え尽きるが、その前には半径が100倍以上になって明るさも数千倍になる。水星と金星は飲み込まれ、地球は蒸発。 そして、その後太陽は小さくなり暗く超高密度の白色矮星になり、木星土星など外側の惑星が周りを回る。その後、気が遠くなるほどの時間の先にはバラバラに崩壊してしまうのである。たとえ宇宙が仮に永遠に膨張を続けても、すべての天体も物質もいずれ崩壊し、最終的には電子と陽電子に蒸発してしまうといわれている。

その意味ではこの画像が送られてきたということは100年後の地球は存在はしていることが確実だ。問題は画像で見た地球がどうなっているかであった。

カルスト研究所ではこの恐ろしい画像をどうするかで大騒ぎとなった。

まず、画像の存在を発表するためには秘密プロジェクト(竜宮プロジェクト)の存在や、カルスト研究所の存在も公表しなければならない。これには世界からバッシングを受けるだろう。各地の天文台や学者からも非難が殺到しよう。

また、これが100年後の地球だといって、どれほど信用されるかわからない。さらに、この恐ろしい画像を見た人たちはパニックになって、世界は旧約聖書のソドムとゴモラの町のようにになってしまうかもしれない。学者たちはワームホール通過や時空越えをしたこと自体を信用しないだろう。日本国民も税金の使途を知らされなかったことを非難することは確実だ。エトセトラ、エトセトラ・・・・。

 

超高感度カメラで撮影された鮮明な画像は、超高速通信により、いまも次々と四国カルスト研究所管制センターに到着している。

                                                                                                                                        完